24時間お互いの位置情報を共有!? アプリの開発会社

位置情報取得アプリ勝田真子

「Zenly」は、2015年に、フランスのZenly社が開発した。
「Zenly」は、わずか57人の小さなチームによって開発・運営され、600万を超える大ヒットアプリにまで成長した。
電話帳に登録されている電話番号やLINEアプリデータをもとに、
「Zenly」上でつながった人の現在位置を24時間確認できる。

これらのサービスを実現するため、
Zenly社が9年をかけて開発した専用のアルゴリズムにより、
バッテリーをそれほど消耗せずに長時間自分の居場所をシェアすることができるようになっている。

人々をつなぐという目的がありながら逆に関係性を希薄にしているソーシャルサービスに代わるものを提供するために同社が、開発したのが、このアプリということだ。

2017年、「Snapchat」アプリ運営会社Snap社(アメリカ)は、この位置情報共有SNSサービスに注目し、
2億1330万ドル(約231億円)を投じて、Zenly社を買収した。

Zenlyは、よくいる場所に「家」マークがついてしまうため、他人に家の住所がばれる可能性が大きい。
そのため、自分の現在位置を隠すためには、運営会社によって「ゴーストモード」機能が提供されている。

「ゴースト機能」には、以下の2つがある。
①位置情報を固定する(フリーズ機能)
②所在地を曖昧にする(あいまい機能)

しかし、この2つの方法でしか自分の居場所を隠せないため、
あるエリアで位置情報をいつも隠していることを、すぐに周りの友達に知られてしまう。

そんなアプリの危険性があっても、
友達といつもつながっていたい若者たちから、
「Zenly」は絶大な支持を集めている。

友達や恋人が、「今」「どこで」「何してるのか」について、
お互いに把握しあって、つながっていたい若者たちは、
位置情報共有SNSに夢中だ。

【参考】

・ Googles Play (Zenlyページ) 『あなたの大切な人との、あなたのMAP』 2020年9月20日閲覧
・Apple Store (Zenlyページ) 『あなたの大切な人との、あなたのMAP』2020年9月20日閲覧
・Zenly社『企業情報&求人情報』 2020年9月20日閲覧
・CNET Japan『女子高生が「Zenly」で現在地を公開しあう理由』2019年03月30日 担当記者 ITジャーナリスト 高橋暁子
・現代『女子高生がインスタばりに「位置共有アプリ」にどハマりしてるワケ』講談社 2019年7月12日 担当記者フォトグラファー 鵜ノ澤 直美
・FNNプライムオンライン『彼氏や親と位置情報を共有。スマホネイティブのJKに聞いた「Zenly」にハマる理由』2020年1月16日
・AlphaBoat合同会社『彼氏や親と位置情報を共有。スマホネイティブのJKに聞いた「Zenly」にハマる理由』2020年9月26日閲覧
・日経XTREND『「Zenly」で友達に位置情報を全見せ 女子高生など若者が夢中』 2019年05月22日 担当記者 ITジャーナリスト 鈴木朋子


【配信日】

2020年9月20日配信

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